よくある質問と回答 / その他の質問


ペイントツールSAI - よくある質問と回答

その他の質問
Q. 「メモリ負荷率」とは何ですか?
搭載されている物理メモリがどれだけ使用されているかを表します。SAIを含め現在Windows上で実行されているすべてのプログラムによって影響されます。

うんちく
Windows含め大抵のOS(*1)は仮想記憶という機能を持っています。大雑把に言うと仮想記憶とはプログラムが使用しているメモリの実体を容量の大きいディスク上に置き、物理メモリはキャッシュとして使用するという仕組みです。この仕組みによりプログラムは物理メモリの搭載量を上回るメモリを扱えますが、メモリ使用量が物理メモリ搭載量を上回るほどディスク上のメモリの実体をアクセスする頻度が増えプログラムの処理速度は低下していきます。ディスク上のメモリの実体へのアクセスを「メモリスワップ」や「ページスワップ」、または単に「スワップ」などと呼びます。

物理メモリ、メモリ使用量、メモリ負荷率の関係はざっと次のような感じになります。
- 物理メモリ…256MB メモリ使用量…128MB メモリ負荷率…50% 快適。スワップはない
- 物理メモリ…256MB メモリ使用量…300MB メモリ負荷率…100%(*2) かなり遅い。スワップが頻繁に発生
- 物理メモリ…256MB メモリ使用量…768MB メモリ負荷率…100%(*2) まともに動かない。スワップしかしてないように見える
- 物理メモリ…256MB メモリ使用量…500MB メモリ負荷率…70% 一見快適。プログラムを切り替えるとスワップが大量発生

(*1 ここではPC級以上のOSの意。エンベデッド級は含まない)
(*2 実際の表示ではメモリ負荷率は99%までで100%になることはないように見える)

Q. 「メモリ負荷率」の右の「xxxMB使用/xxxMB確保」とは何ですか?
・xxxMB確保 … 確保しているメモリ空間
・xxxMB使用 … 使用しているメモリ量

花見で言うと次のような感じ。

使用できるメモリ空間 … 花見会場
xxxMB確保 … ビニールシートで場所取りされた場所 (実際に宴会をしている場所も含む)
xxxMB使用 … 実際に宴会をしている場所

32bit Windows の花見会場の大きさは通常は2048MB(2GB)です。

メモ
SAIの内部では[オプション]の[作業環境]で設定されたサイズのキャンバスを確実に作成できるよう予めメモリ空間を確保していますが、そこにはレイヤー等に使用するメモリの分は含まれません。キャンバスの最大サイズを大きくするとその分だけレイヤー等に使用できるメモリが減るので注意してください。

Q. メモリを2GB以上搭載しているのに2GBまでしか認識されません
通常、Windows用の32bitプログラムは2GBまでしかメモリを使用できません。しかし、Windowsの設定を変更することで2GB以上使用できるようになります(対応しているプログラムのみ。SAIは対応しています)。設定方法については下記のマイクロソフトの文書を参照してください。但し、内容が理解できない方、リスクがあることが分からない方は絶対に実行しないでください。また、この件について弊社に問い合わせをされても一切回答いたしません。

参考:
メモリ サポートと Windows オペレーティング システム
Windows XP および Windows Server 2003 の Boot.ini ファイルで使用可能なスイッチ オプション

Q. 他の画像処理プログラムに比べてメモリを大量に消費します
SAIは処理速度と描画品質を最優先とする設計となっているため、メモリ圧縮などの処理速度を低下させる仕組みを一切持っていません。とはいえ搭載メモリ量に見合わないサイズのキャンバスやレイヤーを大量に扱わない限りはさほど問題はないと思います。

Q. 1ピクセルで64bitも使うのは無駄だと思います
処理速度と描画品質を両立させるために1ピクセル64bit(64bpp)となっています。開発当初に32bppと64bppを比較検証しましたが、64bppの方が高速で高品質な描画が得られるという結果になりました。メモリ効率は悪くなりますがそれは目標ではないので考慮していません。

Q. メモリ不足エラーが頻繁に発生します
最大キャンバスサイズを8000×8000ピクセルなどといった巨大なサイズに設定すると、レイヤー等に使用できるメモリが極端に少なくなってメモリ不足が発生しやすくなります。最大キャンバスサイズを作業するキャンバスの大きさに合わせた最低限のサイズに設定することでメモリを有効に使用することができます。

Q. SAIを起動しようとすると「sai.exeは動作を停止しました」となって起動しません
日本語入力に「Baidu IME」を使っていると「sai.exeは動作を停止しました」となってSAIが起動しなくなります。Baidu IMEをアンインストールするとSAIが正常に起動するようになります。

Baidu IMEのアンインストール方法
[スタート] -> [すべてのプログラム] -> [Baidu IME] -> [Baidu IME x.xのアンインストール]
(参考:Baidu IMEのアンインストール)

Q. ファイルビューアを開くとエラーが発生します
Q. ファイルを開く時にエラーが発生します
メモリ不足
キャンバスが大きすぎてメモリ不足で読み込めない場合に「キャンバスの読み込みに失敗しました」というエラーが表示されます。次のバージョンで詳細なエラーメッセージを表示するように修正する予定です。

SAIファイルの破損
SAIファイルがディスク上で破損している場合に「キャンバスの読み込みに失敗しました」というエラーが表示されます。破損の原因はディスクドライブの不良などコンピュータ自体に起因するものが殆どです。次のバージョンで詳細なエラーメッセージを表示するように修正する予定です。

PNGファイルのエラー
Ver.1.1.0にはPNGの読み込みに失敗するとアクセス違反エラー(EXCEPTION_ACCESS_VIOLATION)が発生する不具合があり、ファイルビューアのサムネール作成時にもその不具合が起こります。SAIで読み込めないPNGファイルを特定してそのファイルを隔離すればファイルビューアでのアクセス違反エラーは出なくなります。次のバージョンで修正する予定です。

JPEGファイルのエラー
JPEGファイルに埋め込まれたExif情報の解像度値が 0/0 となっている場合にゼロ除算エラー(EXCEPTION_INT_DIVIDE_BY_ZERO)が発生します。エラーが発生するJPEGファイルを特定してそのファイルを隔離すればファイルビューアでのゼロ除算エラーは出なくなります。次のバージョンで修正する予定です。

Q. .sai形式のファイルだけが頻繁に壊れます。
.sai形式のファイルは高い精度で内容の破損を検出できる仕組みとなっています。しかし他のファイル形式はファイルの破損を厳密に検出する仕組みが無いものが多く、破損していても分からない事が多々あります。つまり気が付かないだけであって破損しているのは.saiファイルだけではないかも知れないということです。

もし.sai形式のファイルがそのファイルサイズに関わらず読み込めないものが複数あったらディスクの不良を疑ってください。コンピュータの強制電源OFFやバッテリー切れでの電源OFFによるファイル情報の破損、ディスクドライブ自体の不良や寿命などが考えられます。また、USBドライブの場合は「ハードウェアの安全な取り外し」を行わずに取り外しを行ったためにファイル情報の破損が発生した可能性もあります。

参考までに以下に主な記録デバイスの注意点を挙げておきます。

・HDD(ハードディスクドライブ)
熱に弱い性質を持ちます。ドライブの冷却が十分でなかったり、気温変化の激しい環境で使用していると寿命が短くなります。

・Flash SSD(ソリッドステートドライブ) および USB Flashメモリ
書き込みを行う度にFlashメモリの素子が劣化していく性質を持ちます。素子の劣化が進むと正しいデータを書き込めなくなりファイルが消えたり破損したりするようになります。また、書き込みをしなくてもデータの保持期間は10年ほどであると言われています。現在の製品は十分な対策がなされているそうですが、読み書き共に寿命があることは留意しておくべきです。

Q. [キャンバスを開く]を行うとSAIが無反応になります
Q. [キャンバスを保存]を行うとSAIが無反応になります
Q. [キャンバスを別名で保存]を行うとSAIが無反応になります
Q. [指定のファイル形式で出力]を行うとSAIが無反応になります
Q. ファイルビューアを開くとSAIが無反応になります
ファイルビューアが画面外に表示されていると思われます。その場合はまずファイルビューアをEscキーを押して閉じてください。次にタイトルバーかタスクバーのSAIを右クリックして表示されるメニューから「すべてのフローティングパネル/ダイアログの位置を初期化」を実行してください。

Q. ビューの拡大ボタンが反応しません
他のプログラムに寄生するタイプのプログラムが作法を守っていないことにより発生します。具体的には、SAIのプロセスの浮動小数点演算の精度および丸めの設定がSAI以外のプログラムによって変更された事で、拡大処理の表示倍率の判定が誤動作を起こし拡大ができない状態になるというものです。また、このようなプログラムは拡大処理以外にも見えない部分で様々な影響を及ぼしてSAIの正常動作を妨げます。今のところ、C++BuilderやDelphiで作成されたDLLがSAIのプロセスに読み込まれた場合に浮動小数点の精度が変更されてしまう事が分かっています。そのようなプログラムを使用しないでください。

この現象を発生させる事が判明しているプログラムは下記の通りです。

・萌えうぃんあんぷ

また、使用されているコンピュータが「Conficker」「Downadup」「Downada」「Kido」などと呼ばれるウイルスまたはその亜種に感染している場合にも本現象が発生するとの報告があります。このウイルスはUSBメモリを経由して感染していくタイプとのことです。ウイルスチェックを行い、これらのウイルスへの感染が見つかった場合は駆除してください。

Q. ブラシがマウスカーソルより遅れて描画されます
ブラシやブラシ円の描画がマウスカーソルより遅れる症状について考えられる原因を以下に挙げます。


手ぶれ補正が強めに設定されている
手ぶれ補正が大きい数値になっているとブラシ描画の遅れが大きくなります。クイックバー上の[手ぶれ補正]の設定か、ツール設定 (カスタムツールトレイ内の項目をダブルクリックするか、右クリックでメニューを出して[設定]を選ぶ) の手ぶれ補正の設定を弱めに設定してください。また、手ぶれ補正のS-?は補正が特別強い半面遅れも大きいので必要がない限りは設定しないでください。


SAI以外のプログラムによってCPUに強い負荷がかかっている
SAI以外のプログラムによってCPUに強い負荷がかかるとブラシの描画が遅れます。タスクマネージャ (タスクバーを右クリックして表示されるメニューから表示できます) の[パフォーマンス]タブで[CPU使用率]を見て、コンピュータをまったく操作していない場合でもCPU使用率が0%付近でない場合は何かしらのプログラムがCPUに常に負荷をかけています。SAIの使用中はそのようなプログラムを実行しないようにしてください。最近の報告ではGoogleツールバーがCPUに常に負荷をかけていたというケースがありました。


ワコム製タブレットドライバの「タブレットモード」が[文字認識]になっていない
タブレットモードが[文字認識]ではなく[標準モード]になっているとプログラムに送られる座標データの量が半分程度に間引かれるようです。座標データが少ないとブラシの遅れが目立つようになります。タブレットドライバのプロパティで上段にあるタブレットのアイコンをダブルクリックすると[タブレットモード]ダイアログが表示されるので[文字認識]に設定してください。
(注意:Favo用のドライバでは「タブレットモード」の設定はできないようです)


ワコム製タブレットドライバが誤動作している
タブレットドライバの誤動作によってもブラシが遅れる場合があるようです。下記の文書に書かれた作業を行ってみてください。
Q.綺麗な線が描けなくなりました


Windows Vista以降のWindows Aeroにおける仕様
Windows Vista以降ではWindows Aeroという半透明ウィンドウの表示モードがサポートされました。このモードでは従来とは異なる方法で画面表示を行うため、プログラムの描画結果が画面に反映されるまでに平均20ミリ秒程度の遅れが発生するようです。その結果Windows XP以前よりもブラシが遅れて描画されるように見えます。Windows AeroをOFFにするとブラシの遅れは改善するようです。
(注意:Aeroの遅延時間は仕様から推測した値なので正確ではないかもしれません)

また、Windows AeroをOFFにした状態でもXP以前と違ってわずかなブラシの遅れがあるようです。例えば手ぶれ補正なしの場合にXP以前はブラシの描画がマウスカーソルより少し先行しているように見えていましたが、Vista以降ではマウスカーソルより少し後を追う形に見えるようになりました。他にも細かい部分で違いがあるかも知れません。

Q. どうすれば他のコンピュータにブラシやテクスチャ等の設定をコピーする事ができますか?
下記の手順に従って環境移行を行ってください。

  1. 移行先PCにSAIのフルセット版をインストールする

  2. 移行先PCのSAIのフォルダ(通常は"C:\PaintToolSAI")の中にあるすべてのフォルダ(blotmap等)を一旦削除する

  3. 元のPCのSAIのフォルダ(通常は"C:\PaintToolSAI")の中にあるすべてのフォルダ(blotmap等)と下記のファイルを移行先PCにコピーする
      brushform.conf
      brushtex.conf
      papertex.conf
      presetcvsize.conf
      misc.ini
      sai.ssd

  4. 元のPCのファイルビューアのブックマークとショートカットキーの設定を移行先PCにコピーする
    それらの設定は、
      Windows XP以前なら "C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\Application Data\SYSTEMAX Software Development\SAI"、
      Windows Vista以降なら "C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\SYSTEMAX Software Development\SAI"
    にあります。
    その中の bookmark.txt と keyconfig.txt をコピーしてください。

注意点:
- ユーザーライセンス証明書は移行先PC用に新しいものをダウンロードする必要があります。
- コピー元とコピー先でWindowsユーザー名が同じでないとユーザーパレット等の色関連の設定を引き継ぐことはできません。
- 操作パネルの配置などはコピーされません。

Q. どうすればSAIでイメージスキャナから画像取り込みができますか?
現在のSAIにはイメージスキャナで画像を取り込む機能が搭載されていません。他の画像ソフトでスキャンしてBMP等で保存したものをSAIで開いてください。

Q. どうすればSAIで画像を印刷できますか?
現在のSAIには印刷機能が搭載されていません。一旦BMP等で保存したものを他の画像ソフトで開いて印刷してください。

Q. Macintosh用のSAIは無いのですか?
Macintosh用のSAIはありません。また、開発の予定もありません。

このサイトは Microsoft Edge 79, Firefox 34, Chrome 37, Safari 7, Opera 24 以降に対応しています。
表示環境は解像度1024x768、1677万色以上でご覧ください。
本サイト内の文章、画像、データ、ソフトウェアの無断流用は固くお断りいたします。